鉄血のオルフェンズ50話(#25)感想。最終回。彼らの居場所。 ……感想を書く前にワタシこの最終話にはけっこう期待していました。 視聴する前からハードル上げていたというか。わずかでも自分の好ましいような、 見終わってああ良かったと安堵できるような爽やかさを感じるラストであればいいと 思っていました。 でも、視聴終わった直後はグッズ買って手元に残したの後悔したし、 自分の心の中の整頓がつかなくて悶々とさせられて気持ちを持て余してしまいました。 なので、友人とカラオケ行ってオルフェンズの曲思いっきり歌ってたくさん語って、 気持ちの整理がついたところでようやく感想が書ける心境になったところです。 テンション維持するのにここまで努力を要する作品はほんと久しぶりの感覚です……。 (聖闘士星矢オメガもそこまでじゃなかった、新選組!とか電王とかそれくらいぶり) それくらい、この作品にはかなりの思い入れをしていた自分にむしろビックリしています(苦笑) ええとですね、まず結論から言わせてもらうと オルガは本当にあの襲撃で死んでいて、そしてミカも死にました。前半Aパートで。うう。 ワタシほんとうに、最終話の最後の最後まで、実はオルガ生きてました~って展開を期待していて (あの襲撃の血だまりでさすがにそりゃないだろうと我ながら思うけども(苦笑))、 だから後半Bパートを見ててもどうもお話についていけなくて 再度視聴しないと飲み込めないくらいアタマがこんがらがっていました(苦笑) まあ、なのでそんな奴が見ていた最終話なのでちょっと感想が偏っております^^; ええと、前半Aパートの戦闘はものすごかったです。 総力を賭けた撤退戦。戦力差は歴然。鉄華団は総員地下トンネルから逃げおおせるまで モビルスーツを操れる戦闘要員だけでも持ち堪えなくてはいけない。 というか、もうぶっちゃけ戦えるのは圧倒的戦闘力を持つミカのバルバトスと 昭弘のグシオンリベイクくらいしかない(汗) 追い詰められ削られて、戦闘員が1人脱出2人脱出(してるうちに命落としていく子もいたけど;)。 あとはもう任せて、とミカに言われてユージンやダンテが地下トンネルに逃げ出して 本当は最後まで戦いたかったけど、オルガの最後の命令「死ぬまで生きろ」を全うするためにも しんがりとしてトンネルを抜けていきました。 一方ミカと昭弘は文字どおりの死闘。ギャラル側もひるむくらいの奮戦ぶりで、 まさに悪魔の闘い方でした。バルバトスの尻尾の武器がめちゃめちゃ活躍してた。 (ヒュルヒュル、キュルキュル、って動くのがほんと小気味よいくらい(笑)) でも。ある瞬間からギャラル側は撤退をはじめ、なんだ?と思った直後、 なんと宇宙空間から禁忌武器・ダインスレイヴの一斉射撃が(爆汗)おいおい宇宙空間から当てられるんかい; そのへんこの作品の勢いで押すところなんだけども(苦笑)、 5、6発ほどダインスレイヴ弾頭が見事にミカたちに降り注いできました(!)。 流石の直撃ではいくらバルバトスでも……(汗)でも、かろうじて、ミカたちは生きていた。 コクピットの中でぼろぼろの血まみれになってたけども(涙) もう正直いってこの辺から、見ててもうやめてーって思ってました(泣) 体にいろんな破片が刺さってて血みどろ、手もぶらんとなっていながら操縦かんを動かして 声だってすでに力が入っていない状態。なんだけど半壊しているバルバトスを操って すさまじいスピードでギャラル側モビルスーツを次々撃破していく(汗)何もそこまでしなくても、というほど。 見てて怖かったです; 昭弘も昭弘でどうにか立ち上がったところで飛び出してきたイオク坊ちゃんに 「死にぞこない!」とののしられながら攻撃を受け、抵抗していたんですが、 つい、イオク坊ちゃん名乗っちゃったんですね、このイオク・クジャンが成敗してくれる!と。 それを聞いた途端に昭弘は激高。身の周りの大切な人たちを殺された、元凶の1人だったので。 「お前かあああーー!」と、昭弘は最後の力でイオク坊ちゃんを攻撃、コクピットを武器で圧迫して、 あわれ坊ちゃんは圧死してしまいました(汗)うわあ……。 直後に昭弘自身も別の攻撃を受けて沈黙。「いい土産話ができた……」と目を閉じていきました。 (正直、見てるこちらは何故いきなりイオク坊ちゃんにそこまで?と思ってしまったんだけども(汗)、 あれですね、タービンズを不当に攻撃したりラフタちゃんを襲撃したのが坊ちゃん繋がりだからですね) そしてミカ。戦場に降り立ったジュリエッタに制止されようがおかまいなし。 ただジュリエッタから「大義があるのか、無意味な戦いなどせずとも」という問いかけにぼんやりと反応する。 意味なんてない。自分たち鉄華団には戦いしかない。ただ前に進むだけ。 囲まれるミカ。とどめの攻撃。 昏くなる意識のなか、ミカが呆然と見つめるのは。 オルガと出会ったあの日。ミカいわく、「おれが生まれた日」。 ……すごいなミカは、オルガの目を見た瞬間から、世界が変わったんだな( ;∀;) そう、ミカはようやく気づきました。オルガに出会ったその時から、「目指す場所」に辿りついていたんだと。 オルガに出会って付いていくことで、いろんな出来事があり、大切だと思える仲間たちに出会い、 そしてクーデリアやアトラやおやっさんや桜おばあちゃんや、 支えて見守ってくれる人たちとの繋がりが生まれたことが、 それこそが目指していた「場所」だったんだと。 「……だろ、オルガ。」『ああ、そうだな、ミカ。』寄りかかる背中に感じるオルガの声。まぼろしの中のオルガ。 ミカとオルガ。出会ったことで目指す場所に辿りつけた。そう、気づけた。 払いのけるようにジュリエッタがバルバトスのコクピットをぶち壊すと。 生身のミカがすでに意識なく座るだけでした。(つらい……(;_:)) 流れる血。ミカの左手のミサンガに染み込んでいきます。 『ああ……また汚した。アトラにおこられる……。クーデリア、一緒に謝ってくれるかな…………』 ミカの最期のことば。 ジュリエッタ、戸惑う気持ちを断ち切るようにバルバトスの頭部を破壊、それを剣先に高々と掲げて 「悪魔は討ち取った!」戦闘の終結を宣言しました。見とれるほどの素晴らしいシルエットでした。 Bパートはエピローグ。おそらく4,5年後。 マクギリス・ファリドと鉄華団が起こした(とされる)ギャラルホルンへの反乱は マクギリス事件としてだけ残され、あとは人々の記憶から薄れていきます。 (歴史の教科書に小さくマクギリスの名前が載るかんじ?マッキー、ある意味英雄?になれたのかな) ギャラルホルンはこの事件の早期解決によって威信と秩序を取り戻し、 ラスタル公が実質トップに立ちました。が、これを契機にギャラルホルンの改革をすすめ、 これまでの七家合議制を廃止、より民主的な治安組織へと生まれ変わったとのこと。 結果的にマクギリスが目指したギャラルホルンの改革は一部成功したという形になりました。 また、火星でも地球経済圏からの支配を脱することができ、火星都市連合が成立、 初代議長にクーデリアが就任しました。火星での自由経済を確保したい、という当初のクーさんの夢が1歩叶いました。 マッキーもクーさんも、経緯は違えどやりたかったことの一端は達成する結果となっていて、 そこは良かったのかな、と……。ヒューマンデブリも撤廃するということだし。 逃げおおせた鉄華団の面々は。 ユージンとチャドはクーデリアの警護、SPの仕事。黒スーツ似合ってた~。 整備のおやっさんとメリビットさんは無事結婚して家族も増え、機械整備工場?を立ち上げたのかな、 ヤマギもそこの従業員として働いている様子でした。 ダンテと元ヒューマンデブリの子たちはクーさん所有の養護施設で職員として子どもたちと接していました。 他にも会社員になったっぽいザックやディン、地球経済圏の重役政治家の秘書として活動するタカキもいたり。 みんな火星に居たけど、いったん地球に逃げ出してID変えた後また戻ったということかな。 その辺説明なかったけども名を変えやはり火星に帰ったよということだったのでしょうか。 皆、それぞれの胸のなかにオルガ団長の最後の命令、「死ぬまで生きろ」を宿して 精一杯やれることをやっていってる感じでした。うむー。 ああ、そうそうガエリオはどうやら疑似アラヤシキシステムを外していて、 その後遺症?なのか、車いす生活でした。ジュリエッタちゃんと良い仲ぽかったけどw 1期の出だしの頃のような、軽薄な印象のガエリオに戻っていたようだったので 色々本人の中で決着がついたんでしょうか。最終話なにかやらかすと思ってたんだけどなあ。 それから。オルガにかばわれて命を長らえたライドは、 ミカの銃とオルガのマフラーを身につけた姿で復讐の道をすすんでいました。 襲撃犯どうやって突き止めたんだろう……執念だよね。 武器商人ノブリスはライドの手によって殺されました。硝煙を嗅ぐように銃を掲げるライド。 でもその顔は苦渋に満ちていて……。ライドはいつまでも「鉄華団」で居続けるんだろうなあ……。 そして、アトラは4,5歳くらいの男の子と暮らしていました。名前はアカツキ。 やっぱりな~。ミカとの子ども生んだんだなあ。たぶん子作りしたんだろうなあとは思ってたけど(苦笑) クーさんも、ミカとの約束通り一緒に子どもを育てているようで、3人家族として暮らしているみたいです。 (アトラすっかり成長して主婦っぽくなって……。クーさんより背が伸びたような?) アトラとクーデリアとアカツキ。一家だんらんの風景のなか、物語の幕が閉じていきました。お疲れ様でした。 やーーー、まあねーーー、正直ねーー。ミカとオルガ死なないで欲しかったー(T_T) でも。ジュリエッタが触れてくれたのだけども、ミカたちの生き抜くすべは戦いしかなかったと。 争いのなかで過ごし、戦うことしか知らず、戦闘することで前に進むしかなかったんだと。 命の糧は戦場にある。この作品のキャッチコピー。そんな生き方しかできない彼らを描くことが この作品の主題であり、その主題から外れた生き方はもうミカたちには不可能だということなんだなと……。 だからミカたちは死ぬしかなかったんだなって……。寂しいけど。そう捉えることにしました。(;_:) 個人的に一番悲しかったのは、もう新しいミカやオルガに会えないことかな……。 新しい未来の道を歩む彼等の姿を拝むことはもうできない。新作映像が仮に今後あったとしても、それは過去の姿で。 またミカに会いたいと思っても過去の映像を振り返ることしかできなくなっちゃったんだなーって……(T_T) そこがすごく寂しくて悲しいです。仕方ないけど。彼らの未来を見たかったです。 まあそんなところで「鉄血のオルフェンズ」ようやく全話終わりました。 終盤はもう辛くてつらくて……;アガってもそんなに楽な気持ちになれなかったのも辛かったデス(苦笑) まー、そんなこともあります。そのくらい、この作品の引力がすごかった。そう思えます。 また改めて、総括というか再度感想をエントリしたいと思います。まだ言い足りない(笑) そんなこんなで。鉄血のオルフェンズお疲れ様でした!!
by katuhiro-iyama
| 2017-04-07 20:28
| アニメ感想
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