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コロ

ふっと、祖母の家で昔、犬を飼ってたなあと思い出したのですが
名前をしばし忘れていたとです。
で、昨日やっと思い出したのですがそれに付随して
少し不思議な話が記憶に甦ったので
それをお話ししようと思います。
伊山は霊感がまったく無いので現実の話なのかどうかわからないのですが。

犬の名前はコロでした。





初代コロは真っ白なマルチーズでした。
自分が小学生くらいの時は人様の食事中に元気よく身を寄せてきて
ボクにもごはん、ごはん、とやたらしつこくて少し困ったこととかを覚えています。
たしか、今から10年くらい前に天寿を全うしました。
で、寂しく思った祖母(いま94)が2代目コロとして
茶色で小型の雑種(ダックスに似てたけど多分ミックスくん)を引き取って育てていました。
その2代目が生きてた頃だから、たしか…
今から8、9年くらい前の話だったと思うんですが。

2代目コロは洗面所に寝床を作ってもらっていました。
洗面所は木のドアでカギがかかるようになっており、
やんちゃなコロが勝手に出て走り回らないように
寝る時間になると祖母が必ずドアにカギをかけて閉じ込んでいました。
で、洗面所のドアのすぐ正面にまた木のドア(押し戸でカギつき)があり、
次がガラス製の重いサッシ戸、
そしてフローリングの短い廊下を渡った突き当たりに障子張りの祖母の寝室、
といういくつかの通過点を越えないと
コロは祖母の近くへ行けないのだとご承知おきください。

祖母の家に泊まったある日、自分は夜中に何か物音を聞いた気がして
ふうっと目が覚めました。
隣が祖母の寝室です。
寝ぼけたアタマで、物音は天井を走り回っているように認識しました。
ネズミか?と思ってしばらく耳をそばだててたら
動く音は天井から伝い降りてフローリングの廊下を走っているように聞こえてきたんです。
ドタドタ、やカサカサ、ではなく
チャッチャッチャッ、とまるで犬のツメがこするような音でした。
その動く物音が廊下を2度、3度と往復するように聞こえたので
自分はコロだと思いました。
ああ、いたずら好きなコロが洗面所を抜け出して
祖母の寝室まで来たんだな困ったやつめ、と。

だけど、と思いなおしました。
確か寝る前に祖母が洗面所のカギをかけたはず。
いくらいたずら好きでも小型犬のコロが人間がかけたカギをこじあけて
出てくるような知恵もチカラもありません。
なによりカギをこじ開けるような音も
洗面所の次のドアを開ける音も聞こえてこなかったし
その次のサッシ戸に至っては人の手でも重くてぐっ、とチカラを込めなくては
開かないくらいなので、コロが開けられるわけがないんです。
(最後にサッシを閉めたのは確か自分だった気がします)

じゃあこの音は?
そこまで考えてあ、と思い至りました。
もしかして、初代コロ?
初代コロは傍目から見ても祖母によーく可愛がられていて、
コロの方もちゃんと言うことを聞いて祖母を慕っているようでした。
もしかして、あの世の初代コロが祖母に会いたくて
廊下を駆けているのかな、なんとなくそう思ったんです。

そう思ったら、なんか急に怖くなりまして(苦笑)
ホントは起き上がって廊下を覗いて音の正体をきちんと確かめれば良かったんですが
もしホントに初代コロだったらどうしよう、起きた途端に音が消えたらどうしよう、
何よりめちゃめちゃ怖いんだけど(汗)、と思って
起きようかどうしようか迷っているうちに
うつらうつらして気付いたら朝だったんです(爆)

翌朝祖母や家族にこの話をしたんですが
「まさかー。」と相手にしてもらえず、自分自身も夜中の夢うつつの状態だったんで
寝ぼけていたのかな~と今ヒトツ実感できず。
2,3年後には2代目コロも天に召されたと伝えきいて
祖母の家には動物の影がなくなって久しいのですが。

先日友人宅の愛犬が天寿を全うしました。
平均寿命よりやや長生きで
近年は病気のため薬を定期的に与えられていたものの
当日は普段どおり食事も済ませていて
文字通りの大往生だったそうです。
その話を聞いた時に犬がいなくなるってどんなことかな、と思って
コロを思い出したのです。
あの晩は半分夢だったのかもしれないけど
友人宅のワンちゃんもそれはそれは愛されて仲間のように過ごしていたから
きっと初代コロのように近くに会いに来てくれるような気がしてなりません。
ワンコも身近にいて見守ってくれるんじゃないかな、って
そう思ったら少しは哀しさもやわらぐ…といいのだけど。どうだろ。

なんとなく思い出話でした。ご一読どもでした。
by katuhiro-iyama | 2006-02-13 20:43 | 日記 | Trackback | Comments(0)


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